4.売りかたを決める
(3)営業活動の管理指標例
産業用製品の営業活動では「売りかたを決める」ことが重要である。売り方を決めるとは、業務プロセスを決めて、それを継続的に改善していくことである。
業務プロセスを改善するにはそれぞれの管理指標を決めて管理していく。下のグラフはある会社の管理指標の例である。新製品を発売してからの引合件数・新規顧客数・受注件数の推移を示している。
発売開始後、引合件数は多かった。新製品が見込み顧客の注目を引いたことを示している。だが引合件数の割りに受注件数は上がらなかった。注目は引いたが、顧客のニーズに合致していないことも多かったことを示している。
その後1年間は引合件数が下がってきた。新製品がどんなものかが見込み顧客にわかってきたためだと分析している。しかし受注件数はあまり変わっていない。顧客が製品を理解してきたのと、製品も改良を加えたためである。
その後、新規顧客の開拓を進めたため、再び引合い件数が上がった。受注に至る確率は上がっていたので受注件数も上昇している。しかしグラフの一番右では、頭打ちの傾向が出てきている。次の対策が必要であろう。このように営業プロセスの管理指標の推移から、課題や対策の効果を目で確認できるようになる。