3.現実逃避型の対策 (1)現実逃避型の対策 個人的先延ばしは3種類に大別できます。「現実逃避型」「ご褒美不足型」「実力不足型」です。それぞれのタイプの対策を明らかにしましょう。 「現実逃避型」は「楽しいことを先にやる」という習慣の持ち主です。仕事などやらなくてはいけないことがあっても、つい趣味や遊びを先にやってしまうタイプです。対策方向は「行動習慣を変える」ことです。目先にある楽しいことに動かされるのではなく、「未来を考えて行動する」という習慣を身に着けることが対策になります。 「未来を考えて行動する」と言うのは簡単です。どうすれば身につくのでしょうか。まず「未来を考える」という訓練が必要です。未来を考えるのは人間脳の働きです。爬虫類脳や哺乳類脳にはできない芸当です。脳科学の研究によると、未来を考えるには過去の記憶がベースになるといわれています。記憶を強化するには記録する訓練が有効です。 つまり「実績を書く」というのが未来を考える訓練になるのです。未来志向は、過去をきちんと認識することから生まれるのです。具体的には日記や日報を欠かさず書くということが有効です。 つぎに「考えに基づいて行動する」という訓練が必要です。考えるのは人間脳ですが、習慣に基づいて行動するのは哺乳類脳です。あるきっかけで行動するという訓練をする点において、犬の訓練と同じです。繰り返しやって条件反射にしてしまうのです。 具体的には「予定を書く」というのが訓練になります。ただし書いただけではダメです。書いた予定を見たら必ず行動するという習慣をつけるのです。
「予定を書く」「実績を書く」というのが現実逃避型の対策です。単純ですが実施するには少し工夫が必要です。それについては後ほど補足していきます。
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