5.三日坊主を防ぐには (2)三日坊主の対策 個人的先延ばしに対する対策は、新しい習慣や訓練を繰り返しやって見につけなくてはなりません。その習慣や訓練が三日坊主になっては先延ばしを克服できません。では三日坊主はどうしたら防げるのでしょうか。 三日坊主防止策も、脳の特性に照らして示していきましょう。まず人間脳対策です。人間脳が「必ずやると誓う」ことが重要です。これにはいくつかの方法が提唱されています。ひとつは「目標や号令を言葉にして掲示する」という方法です。いつでも目で見える状態にしておくことで決意を再確認するものです。例えば日記を書く習慣をつける、予定を立てる習慣をつけたければ「日記」「予定」といった言葉を掲示します。「Think Positively」「Just Do It」といった英語のスローガンでもよいでしょう。 人間脳対策のもうひとつの例は「周囲の人に宣言する」という方法です。有言実行という状態にすることで周囲の人の注目を集め自分を追い込むものです。ただし宣言する相手の人を選んだほうがよいとも言われています。ネガティブな思考の人に宣言すると「それは難しい」「どうせ三日坊主だろう」というコメントが出る恐れがあります。そうなると逆効果です。 哺乳類脳に対する三日坊主防止策は「できたら褒める」ということです。子どもや犬に対するしつけと同じです。しつけと同様に「やらなかったら叱るが後に持ち越さない」ことも重要です。さらにひとつずつクリアしていくことも重要です。しつけと同じでいっぺんにやろうと思ってもダメです。ひとつを繰り返し訓練して次に移るというやり方が必要です。
爬虫類脳に対する三日坊主防止策は「爬虫類脳に邪魔をさせない」ということです。本能的な行動や情動に邪魔されないような環境を作ることが重要です。やる気のある時間帯を選んで訓練するというのが具体的な対策です。人それぞれに得意な時間帯があるでしょう。朝型の人は朝に訓練したほうが効果が高いでしょう。夜型の人は夜に実績を書いたり予定を書いたりしたほうがよいでしょう。実施する時間はダラダラしないよう短時間でやるほうが効果的です。またそうした作業をやる場所を片付けておくことも重要です。周囲に気が散るモノがあると爬虫類脳が反応するからです。
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