1.産業用製品の営業活動のポイント
(1)産業用製品とは
本稿は、産業用製品の営業活動について、そのポイントと事例を紹介する。産業用製品とは企業を顧客とする製品である。代表的なものは「素材部品」である。顧客企業で加工・組立てされる製品である。金属素材・樹脂素材・電子部品・機械部品などが代表である。
もうひとつは「プロ用機器」である。業務用の車両や測定器などがこれに当てはまる。また生産用の設備や商業施設の備品なども含まれる。「素材部品」は消耗品であるのに対して、「プロ用機器」は設備あるいは耐久品に該当する。
産業用製品と対比されるのが消費者用製品である。これにも消耗品と耐久品がある。前者は日用品である。家庭で使われる消耗品・食品などが該当する。後者は一般消費者が使う機器が該当する。
産業用製品とは「生産財」と呼ばれるものと、ほぼ同義である。しかし産業用製品は流通企業やサービス企業で使われる消耗品や機器も含まれる。また消費者用製品であっても、それを受託製造する場合、直接の顧客は企業である。これも産業用製品のひとつとみなせる。